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December 2007 NEWS TOPICS INFORMATION


元KDDI茨城衛星通信センターで「パラボラのまちの星まつり」を開催

 日本衛星通信の発祥の地「KDDI茨城衛星通信センター」は、2007年3月にその役割を終えて閉局し、ケネディ暗殺の衝撃を全国のお茶の間に伝えて以来45年間にわたる歴史に幕を下ろしました。
 同センター閉局前の2〜3月には、KDDI(株)の協力を得て、センターの32mディッシュIBA-4を使用して月面反射通信愛好者によるJARLの特別局8N1EMEの月面反射通信実験がおこなわれたのは、アマチュア無線家の間でも記憶に新しいところです。
 地域のシンボルでもある口径32mパラボラアンテナ2基は、国立天文台と茨城大学に譲渡され、改装を経た後に宇宙電波望遠鏡として再生し、世界最高水準の宇宙観測を始める予定です。

 このような中、「KDDI茨城衛星通信センター跡地利活用に係る連携協議会(国立天文台・茨城大学・KDDI株式会社・高萩市・日立市・茨城県)」では、これまでの「日本衛星通信発祥の地」の偉業を記念するとともに、電波天文台としての再出発をきっかけとして、「パラボラのまちの星まつり」を開催します。
 この星まつりは、メイン会場では宇宙をテーマとした講演やオカリナ奏者「宗次郎」さんの宇宙をイメージした講演、パラボラアンテナを中心とした同センター跡地利活用法や地域の活性化を考えるパネルディスカッションがおこなわれます。
 また、サテライト会場では天体観察会も実施されて、夜まで楽しめるイベントとして開催され、整備中のパラボラアンテナ内部は公開されませんが、天体観察会はパラボラアンテナの巨大なシルエットを感じつつ宇宙に想いを馳せることができるでしょう。

 会場の都合上、参加には申込みが必要ですが、入場無料です。イベントについての詳細は、案内ページをご覧ください。

「パラボラのまちの星まつり」 〜宇宙・科学を核とした地域再生フォーラム〜

○開催日時:2008年1月26日(土曜日)
○開催場所:茨城県高萩市・日立市
○内容:【メイン会場(高萩市総合福祉センター)】(高萩市春日町3-10)
・基調講演「オペラ劇場のような電波の宇宙」講師:平林久先生(JAXA)
・KDDI茨城衛星通信センターの歴史紹介
・パネルディスカッション
・「宗次郎」記念講演(ミニコンサート)
【サテライト会場(KDDI茨城衛星通信センター)】(高萩市石滝650)
・天体望遠鏡手作り教室(日立市・高萩市等の小学生限定、申込先着順定員制)
・天体観察会
○主催:KDDI茨城衛星通信センター跡地利活用に係る連携協議会
(国立天文台、茨城大学、KDDI(株)、高萩市、日立市、茨城県)
○参加申込・問合せ:entry(アットマーク)parabola-no-machi.info (担当:原田)
※上記E-mailアドレスは、スパムメール防止のため「@」を(アットマーク)と表記しています。
○詳細案内ページ:http://www.parabola-no-machi.info/

▽高萩市の広報
http://www.city.takahagi.ibaraki.jp/event.php?year=2007&month=12&day=26

(12月28日)




最近の太陽黒点数の動向

 サイクル23は終焉の時期を迎えています。NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration=アメリカ海洋大気圏局)の宇宙天気予報センターが発表している太陽黒点数のデータを見ると、2007年は年頭から、右のグラフのように、右肩下がりの傾向で太陽黒点数が0になる日が多くあり、特に10月〜11月にかけて無黒点になる日が長期間続きました。

 下のグラフは、NOAAが発表している、1994年1月1日〜2007年12月11日までの太陽黒点数をプロットしたグラフです。ソーラーサイクル23が、いよいよ終焉の時期に入り、ソーラーサイクル24がいつ立ち上がるのかを期待させるグラフです。

 前のソーラーサイクル22は1996年末に終焉を迎えて、新たなソーラーサイクル23がスタートしていますが、NOAAのデータによると、太陽黒点数は右のグラフのように、このサイクル22と23の切り替わりの時期、右肩下がりの傾向で1996年9月〜10月に、無黒点の日が長く続きました。
 その後1997年から、右肩上がりの傾向で太陽黒点数は上昇のカーブに転じました。

●久々の太陽黒点群の出現

 さて、情報通信研究機構(NICT)は、2007年12月7日付けの宇宙天気ニュースで、「太陽の東側から、新しい黒点群が上がって来ました。978黒点群です。太陽写真でも、黒い点がいくつも見えていて、これだけの黒点群が現れたのは、久しぶりです」と報じています。

 その後、さらに太陽の西の端(右端)に、新しく979黒点群が出現して、このところ黒点群の出現が続いている模様です。

 NICTの太陽物理学研究者の方のお話によれば「978および979黒点群は赤道付近の発生であり、観測データによるとソーラーサイクル24のスタートを示すものではなく、ソーラーサイクル23末期のものと考えられます」とのことで、太陽観測データによれば「現在太陽ではソーラーサイクルの転換期の磁場の反転は確実に進んでいる」そうですが、「新しいサイクルを示す太陽黒点は、まだ発生するに至っていない」ということでした。

 ソーラーサイクルの周期は、一般に11年と言われていますが、この周期は早い場合で9年、遅い場合13〜14年になることもあるようです。

 ソーラーサイクル24のスタートはいったいいつになるのか?今後も太陽の動向には目が離せません。

(12月14日)



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