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April 2008 NEWS TOPICS INFORMATION


3.8MHz帯等のアマチュアバンドが拡大に

 平成20年4月28日付けの総務省告示第259号、第260号および第261号が告示され、周波数割当計画の一部の変更、昭和57年郵政省告示第280号(アマチュア局が動作することを許される周波数を定めた件)の一部の改正および平成15年総務省告示第508号(アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別を定める件)の一部の改正がおこなわれ、同日より施行されました。

 今回の告示により、先にもお知らせしておりましたとおり、3.5MHz帯および3.8MHz帯のアマチュアバンドが、次のように拡大されることとなり、各周波数帯における、使用可能な電波の型式が次のようにあらためられました。

周波数 周波数幅 使用可能な電波の型式
3,500〜3,575kHz 75kHz幅 3,500〜3,520kHz A1A
3,520〜3,525kHz A1A、F1B、F1D、G1B、G1D
3,525〜3,575kHz(2) すべての電波の型式(1)
3,599〜3,612kHz 13kHz幅 3,599〜3,612kHz(2) すべての電波の型式(1)
3,680〜3,687kHz 7kHz幅 3,680〜3,687kHz(2) すべての電波の型式(1)
3,702〜3,716kHz 14kHz幅 3,702〜3,716kHz(2) すべての電波の型式(1)
3,745〜3,770kHz 25kHz幅 3,745〜3,770kHz(2) すべての電波の型式(1)
(1)占有周波数帯幅が6kHz以下のものに限る。
(2)直接印刷無線電信(以下「RTTY」という。)及びデータ伝送を行う場合を除く。……(以下省略)………

 なお、3.8MHz帯のうち、3,791〜3,805kHzについては従来どおりで変更ありません。

 今回改正された、3.5MHz帯および3.8MHz帯アマチュアバンドの使用区別を略図化すると、次図のようになります。

 現在、3.5MHz帯および3.8MHz帯の周波数の指定を受けているアマチュア局は、改めて指定事項変更申請をすることなく、そのまま、今回拡大された3.8MHz帯等の周波数の電波を発射することができます。
 また同様に、3.5MHz帯および3.8MHz帯の周波数で今回の追加周波数を含めて技術基準適合証明取得機種や保証を受けた無線設備は、設備変更申請をすることなくそのまま使用することができます。
 なお、落成検査等を受けて200Wを超える指定を受けている方は、管轄の各総合通信局にご相談ください。


(4月28日)




日本大学SEEDS、東京工業大学Cute-1.7+APD II打ち上げ成功
 アメリカ上空で第一声が確認される!

 日本大学のSEEDS(写真右)、東京工業大学Cute-1.7+APD II(写真下)を含む、世界の6機の超小型アマチュア衛星が、4月28日12:53(JST)ごろ、インド南東部スリハリコタの Satish Dhawan Space Centre(SHAR=サティッシュ・ダワン宇宙センター)からPSLV-C9ロケット(Polar Satellite Launch Vehicle=極軌道衛星打上げ用ビークル)で打ち上げられました。

 今回、PSLV-C9に相乗りした衛星は、ISRO(Indian Space Research Organization=インド宇宙研究機構)の高分解能立体視画像取得衛星Cartosat-2Aと、同国の地球観測衛星TWSAT(Third World Satellite)、ドイツの通信衛星RUBIN-8、トロント大学のNLS-5(CANX6)、そして、NLS-4として6機の超小型アマチュア衛星の放出がおこなわれました。東京工業大学のCute1.7+APD II、日本大学のSEEDSについては、13〜14時台にアメリカのアマチュア無線家によりビーコン受信のレポートが到着し、無事誕生が確認された模様です。

 東京工業大学松永研究室の発表によれば、PSLV-C9は12:53にリフトオフ。12:55には第1段ロケットの切り離し、12:57にフェアリング開頭および第2段ロケットの分離がおこなわれ、13:01には高度550km地点で第3段ロケットを分離し、13:06に最終の第4段ロケットの燃焼が終了後、搭載衛星の分離が開始されました。
 13:50台には、アメリカのアマチュア無線家から日本大学SEEDSのシグナル確認のレポートが、続いて14:00台に東京工業大学Cute-1.7+APD IIの第一声がアメリカのアマチュア無線家によって確認された模様です。

 両校では日本上空を通過予定の18:00台のパスで、ビーコンの受信をおこない、衛星の機能確認や、初期の管制作業の開始を予定しています。

 両校では、今後の衛星の管制・運用に際して「多くのアマチュア無線家のみなさんに、受信レポートなど面でぜひ協力してほしい」としています。

 また、同時に打ち上げられたNLS-4の超小型アマチュア衛星については、今のところ情報が得られていませんが、海外の各大学のサイト等で衛星の現在の状況が順次報告されるものと予想されます。

【日本大学SEEDSのWebサイト】
http://cubesat.aero.cst.nihon-u.ac.jp/

【東京工業大学Cute1.7+APD IIのWebサイト】
http://lss.mes.titech.ac.jp/ssp/cute1.7/index.php

(4月28日)




JARL技術研究所 森 章和 前所長(JF1JSP)が
 受信環境クリーン中央協議会表彰

 平成20年4月17日、東京都千代田区霞が関の東海大学校友会館で、受信環境クリーン中央協議会の第50回表彰式が開催され、JARL技術研究所の森 章和前所長(JF1JSP)が表彰を受けました。

 今回の表彰は『昭和57年から平成19年までの27年間にわたり、(社)日本アマチュア無線連盟の電波障害対策の牽引者として、電波障害対応の指導を始め障害原因の特定や対応策等に関する実務をし、連盟として全国統一的に電波障害に取り組むために監査指導体制や技術的な防止対策等の周知啓蒙活動をおこなった。さらに、電波障害中央防止協議会の活動に参画し、企画広報分科会の委員として電波障害に関わる広報活動をおこなった。平成9年に同分科会の座長として協議会の名称変更に携わり、現在の組織である「受信環境クリーン中央協議会」の実現に寄与した』とするものです。

【電波障害防止に関する功労者の表彰について(PDF型式)】
 http://www.clean-kyou.com/04houdou/pdf/080415_hyosyo.pdf

(4月18日)




ソーラーサイクル24の極性を持つ太陽黒点が1月5日以来の出現

 情報通信研究機構宇宙環境計測グループは、4月14日付けの宇宙天気ニュースで、 本年1月5日に出現が報じられて以来となる、ソーラーサイクル24の性質を持った、 太陽黒点が4月13日に発生したと報じています。

 宇宙天気ニュースの記事によると、この太陽黒点の元となるソーラーサイクル 24の極性を持った活動領域が4月13日に確認され、4月14日にはその領域に、 とても小さな黒点ができた模様です。

 同記事によれば「見落としてしまいそうなほどの小さな黒点です。
 磁場の写真の、S極の一番濃い部分に黒点ができています。磁場の強まりは、SからNへ丸い輪を描いていますが、左側の可視光の写真をよく見ると、磁場が広がっている部分が淡く白く光って見えます。
 新しい周期の黒点の出現は、1月5日にお知らせして以来です。今回も北半球でした。南半球側に出現するのはいつになるでしょうか」
としており、今後、しだいに新しい周期の顔が普通に見られるようになる模様です。

写真は4月14日のSOHOのMDI Magnetogram、出展SOHO (ESA & NASA)

(4月14日)




JA1ATP上野 毅神奈川県支部長がサイレントキー

 JA1ATP上野 毅神奈川県支部長(現職)が、平成20年4月12日19:36、病気療養中のところ逝去されました。
 謹んでご冥福をお祈りいたします。

 ここにご生前のご厚誼を深謝し、謹んでお知らせ申し上げます。

 なお、通夜および告別式等は、下記のとおりです。

  • 氏 名   JA1ATP 上野 毅(うえの たけし)氏
  • 役 職   現JARL神奈川県支部長(平成16年〜現在に至る)
  • 通 夜   平成20年4月17日(木)19:00〜20:00
  • 告別式     同 4月18日(金)11:00〜12:00まで
  • 場 所   大和斎場(大和市西鶴間8-10-8、電話046-262-5566) ※相鉄本線「さがみ野」駅からタクシー約5分、小田急江ノ島線「鶴間」駅より徒歩約5分
  • 喪 主   上野 敦史 様(長男)
  • 生花等連絡先  (株)JAさがみ組合サービス 電話0467-72-0521、FAX0467-72-0522

(4月14日)




安川七郎氏(ex.J2HR、JA1BHR)がサイレントキー

 戦後のアマチュア無線の再開に貢献され、電波局とのアマチュア無線規則案の 折衝をはじめ、戦後のアマチュア無線連盟の再結成(昭和21年8月)にはJ2HR局と して広汎な活躍をされた 安川七郎氏が平成20年4月11日 午後3時25分に 肺炎のた め、逝去されました。享年90歳。

 また、安川氏は新生JARLの定款や組織作りのために多大な尽力をされ、JARLの 初代役員をつとめられました。ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んでお知らせ申 し上げます。

 同氏は、クラッシック無線機のコレクターとしても有名で、最近はCQ hamradio誌 上で、同氏のコレクションが連載として紹介されています。

 なお、通夜及び告別式等は次のとおりおこなわれます。

  • 氏 名   安川 七郎(やすかわ しちろう)氏 (ex. J2HR 現:JA1BHR)
    (大正6年11月21日生 90歳、肺炎による。)
  • 通 夜   平成20年4月14日(月)18:00から
  • 告別式     同 4月15日(火)11:00〜12:00まで
  • 場 所   カドキホール(鎌倉市御成町3−5、電話0467-24-4455、FAX 0467-24-4477) ※JR鎌倉駅から徒歩約5分
  • 喪 主   安川 茂子(やすかわ しげこ)様(奥様)
  • 生花等連絡先  カドキホール(所在地等は上記の通り)

(4月14日)




総務省が平成20年度の電波利用環境保護のPR用のポスターのデザインを発表

 総務省は4月1日、電波利用ホームページの中で、平成20年度の電波利用環境保護のPR用のポスターのデザインを発表しました。

 今年のポスターのデザインは上の2種類で、ルール編は女優の牧瀬里穂さんを採用した、「電波のルールを守りましょう。」というデザイン(左)。

 もう一つの違法編は、「不法電波は、許さん!」というコピーで、独自の野球感で采配を振るうプロ野球、東北楽天ゴールデンイーグルスの野村克也監督を採用したデザインです(右)。

 総務省では、この2種類のポスターで、平成20年度の電波利用環境保護のPRを展開していきます。

(4月1日)




京都の18名の子供たちが、国際宇宙ステーションと交信に成功

 

 2008年3月26日、京都リサーチパーク(KRP)内にある京都高度技術研究所(ASTEM、京都市下京区中堂寺南町134番地)に おいて、18名の子供たちがARISSスクールコンタクトで国際宇宙ステーションの宇宙飛行士との 交信に成功しました。

 このスクールコンタクトは日本国内では28例目、関西地方では11例目の実施となりますが、 京都府内での実施は初めてで、交信する子供たちの中に、小学校1年生を含んだ実施は、 2005年9月2日に「愛・地球博会場内」アマチュア無線ブースで実施された、スクールコンタクト 以来です。

 準備から実施まで、今回の実施のとりまとめをおこなった、JH4KHY藤川昌浩さんからレポートを いただきましたのでご紹介しましょう。

 ★         ★

 今回のARISSスクールコンタクトは、特定非営利活動法人子どもサポートプロジェクトが 主催し、京都市立七条中学校の生徒16名と小学生2名の計18名が参加し、実施されました。 因みに、最年少は小学1年生(7歳)です。

 「子どもサポートプロジェクト (略称:子サポ)」は、子どもにかかわる仕事をして いる人々や保護者をサポートし、互いに助け合えるコミュニティを創ることを大きな目的 にしています。この事業の一環として、約1年前に京都でARISSスクールコンタクトを実施 しようと準備に取り掛かりました。
 そして、4回の事前授業をおこない、2007年末には国際宇宙ステーションとの交信ができる 準備を整えました。

 ところが、NASA、国際宇宙ステーションでの事故やトラブルのため、2007年度内の実施が 絶望的となりました。今回参加した子供たちの半数近くは中学3年生で、平成14年総務省告示 第154号による交信ができる最後のチャンスです。年明け早々に、京都市立七条中学校の 全校生徒の前で、ARISSスクールコンタクトの状況を説明することになっていたのですが、 その説明に赴く予定の関係者は悲壮な思いのまま年末年始を迎えることになりました。

 

 しかし、メンバーの熱い想いがNASAを動かしたのか、3月に予定されている国際宇宙ステーション の建設工事終了後に交信できるチャンスがまわってきたのです。

 それから慌しく準備を進め、国際宇宙ステーションの建設工事が予定通り進むことを祈り ながら交信当日を迎えることとなりました。そして、土井さんのすばらしい活躍のお陰で 建設工事が予定通り完了し、我々のARISSスクールコンタクト実施の当日を迎えることが できました。

 2008年3月26日19:41 に今回のスクールコンタクトのために臨時に開設した社団局8N3KRPをオペレートする屋田純喜さん(JL3JRY)が、国際宇宙ステーションの アマチュア局NA1SSをオペレートする、ギャレット・レイズマン宇宙飛行士(KE5HAE)をコールを 開始しました。  しかし「1回、2回、3回、………」・・・とコールしますが、宇宙からの応答はありません。
 コール開始から1分経過し、アンテナ制御用コンピュータのモニター上を国際宇宙ステーション の軌跡がむなしく移動して行きました。
 この間スタッフは、「周波数は正しいか」「電波は出ているか」「アンテナの向きは正しいか」  等々、考えられることはすべて再チェックしています。
 さらにコール開始から2分経過し、会場内が重苦しい空気に包まれている中、コールを始めてか ら約2分20秒後、12回目の呼びかけにようやく宇宙からの応答がありました。

 会場内は大喜びしたいのをぐっとこらえて、子供たちの交信の邪魔をしないよう見守りました。 そして、今まで練習した以上に落ち着き、満面の笑顔を浮かべて子供たちの質問が始まりました。
 「1問、2問、3問、………」と途中ノイズにより聞き苦しいところはありましたが、順調に質問と 応答が繰り返されて行き、18名による20問、予定したすべての質問が終りました。

 最後に、余裕が出てきたところで、屋田さんが日本の宇宙実験棟「きぼう」の建設のために、 国際宇宙ステーションに滞在した、「土井隆雄宇宙飛行士」のことについて ギャレット・レイズマン宇宙飛行士に 質問しました。もちろん、レイズマン宇宙飛行士からは、土井宇宙飛行士を賞賛する応答があったのは言うまでもありません。

 今回のARISSスクールコンタクトは、さまざまな困難に遭遇しましたが、参加者全員が 「何としても実施するんだ」という熱い想いで壁を1つずつ乗り越えて行きました。
 そうして得たARISSスクールコンタクトの成功でした。きっと、子供たちの胸にもすばらしい思い出となって 刻まれたことだと思います。子供たちが自発的にスタッフを集め、感謝の言葉を言ってくれた ことがすべてを語っていると思います。

 このARISSスクールコンタクトでは、お手伝いいただいたスタッフのみなさん、会場を 快く提供していただいた京都リサーチパーク、京都高度技術研究所の関係者の方々、 そして多大なご支援をいただいた企業のみなさんに、この場をお借りしてお礼申し上げます。 本当にありがとうございました。

(レポート:JH4KHY 藤川昌浩)

(4月1日)




アマチュア局の免許(再免許)の電子申請の手数料が値下げ
 アマチュア無線局免許申請等のための新電子申請システムを稼働

 先にもお知らせいたしましたとおり、平成20年4月1日より電波法関係手数料令の一部を改正され、電子申請による免許申請および再免許申請の手数料が改正されました。

 アマチュア局の免許(再免許)の電子申請については、平成20年3月31日以前も申請書類によるものより、若干割安な手数料が設定されていましたが、今回の改正では次表のように電子申請の場合の手数料が大幅に値下げとなりました。

 なお、申請書類(書面)による免許申請および再免許申請の手数料については、平成20年3月31日以前と同様で変更ありません。

区分 申請書類による申請手数料
(変更なし)
電子申請による申請手数料
平成20年3月31日まで 平成20年4月1日より
免許申請(50W以下) 4,300円 4,200円 2,900円
免許申請(50W超) 8,100円 7,900円 5,500円
再免許申請 3,050円 2,950円 1,950円

●アマチュア無線局免許申請等の新電子申請システムを構築
 【アマチュア無線局免許申請等の電子申請がより簡素化されました】

 総務省の電波利用電子申請・届出システムは、平成15年度に稼働を開始したものです。
 同システムは、住民基本台帳カード(住基カード)の公的個人認証等の電子証明書を使用した、 電子申請・届出の提出(送信)でした。

 総務省では、電子申請の手数料改定に併せて、この電子証明書に変わる 「ID・パスワードによる電子申請届出システム」を構築し、平成20年4月1日より アマチュア無線局の電子申請についてサービスを開始しました。

 この新システムの運用開始により、従来の電子申請システムより簡素な手続きにより、 アマチュア無線局の免許・再免許申請等がおこなえるようになりました。

 なお、アマチュア無線局の免許・再免許手続は、電子証明書を利用したシステムでも、 従来どおりおこなうことができます。

 電子申請届出システム(電子証明書方式、ID・パスワード方式)のサイトは以下のとおりです。

  1. 電子証明書を利用し、電子申請をおこなう場合の「電子申請届出システム」(従来システム)
  2. ID・パスワードを利用し、電子申請をおこなう場合「電子申請届出システムLITE」(新システム)

(4月1日)



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