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November 2008 NEWS TOPICS INFORMATION


国内2例目の全員アマチュア無線の資格を持った子供たちによるスクールコンタクトに成功


▲交信開始前の緊張のようす

▲いよいよ交信を開始

 11月15日19:28、埼玉県入間市の入間市児童センターで、「ニューカマークラブin埼玉」による、国内2例目の全員アマチュア無線の資格を持った子供たちによるスクールコンタクトが実施され、16名の子供たちが国際宇宙ステーションとの交信に成功しました。
 なお今回のスクールコンタクトは国内では29例目となります。

【新たな団体を立ち上げての実施】

 入間市児童センターは、2001年11月23日に日本初のARISSスクールコンタクトを実施(右の写真は2001年の交信のひとこま)したことでも知られています。
 入間市児童センターのスクールコンタクトは、全員がアマチュア無線の資格を持った子供たちによる交信で、同センター無線クラブJK1ZAMによっておこなわれました。

 今回の「ニューカマークラブin 埼玉」のスクールコンタクトはその「入間市児童センター無線クラブJK1ZAM」のサポートでおこなわれたもので、交信したのは、最初のスクールコンタクトがおこなわれた後、このニュースに刺激され児童センター無線クラブや独学でアマチュア無線の資格を取得した子供たちです。

 ARISSスクールコンタクトでは「同一の実施団体等による複数回の申込」は原則としてできないルールがあることから、「新たに免許を取った子供たち」をメンバーとした「ニューカマークラブin埼玉」を任意団体として立ち上げ、ARISSの承認を受けてスケジュールが組まれたものです。

 なお、この組織としては無線設備を持っておらず、また衛星通信等の経験がないことから、児童センター無線クラブJK1ZAMがサポートクラブとして全面的にバックアップして実施しました。

【これまでにない特徴的な実施方法】

 11月上旬に2回に実施された勉強会では、前回の2001年当時のスクールコンタクトで国際宇宙ステーションと交信したメンバーにより、後輩たちへの交信のアドバイスなどの協力もあり、さらに数名の先輩メンバーが交信当日もお手伝いに参加していました。

 当日(11月15日)は、19:28から国際宇宙ステーションの船長である、マイク・フィンク宇宙飛行士に20問の質問をおこないました。
 マイク・フィンク宇宙飛行士は、2004年の長期滞在の際にもスクールコンタクトをおこなっていて、「福岡県立明善高等学校」「羽曳野市立羽曳が丘小学校」「青山学院初等部」との交信をしてくれたことがあります。

 フィンク宇宙飛行士は日本語が少し話せることもあり、
What is your favorite Japanese word?
(お気に入りの日本語の言葉は何ですか)
という質問に対して、
すごいなー、です」と答えてくれたり、

What was the most delicious space food you've ever eaten?
(これまで食べたことがある宇宙食で一番おいしかったのは何ですか?)
という質問に対して、
カレーライス!」と答えてくれるなど、日本語混じりのユーモアに富んだ実に楽しい交信をしてくれました。

 また、日本国内でこれまで実施されたスクールコンタクトは、マイクコントローラー(コントロールオペレーター)が、子供たちの交信の進行をおこなうスタイルで実施されていました。
 しかし今回のスクールコンタクトでは、交信を開始するNA1SSの呼出とファイナルオペレートは最年長の2名の高校3年生がおこないましたが、これはあくまでも交信の順番で、交信が開始された後は、子供たち全員が順番にオペレーターチェンジを繰り返しながら進行されました。
 子供たち全員がアマチュア無線の資格持った上での交信であることから、マイクコントロールというスタイルをとる必要がなかったためです。

【全員アマチュア無線資格を持った子供たちによるスクールコンタクトの可能性】

 ARISS運用委員の安田さん(7M3TJZ)によると、今回の「ニューカマークラブin埼玉」のスクールコンタクトは構想から実施まで極めて短時間(約1か月間)で進められたそうです。

 これは「交信をおこなう子供たちが全員アマチュア無線の資格を所持していた」点が大きく「教育委員会等の推薦を受けて臨時に開設する社団局による特例交信」ではこのような短期間での実施は極めて困難と考えられます。
 「衛星通信の運用が可能な社団局(JK1ZAM)の運用設備が利用できた」のも大きな要因と言えるでしょう。

 アマチュア無線クラブなどをお持ちの学校や児童館など自治体の教育施設の関係者の方々、またその関連ボランティア等を務めている方々には、ぜひ「子供たちの免許取得のサポート」を含めた形で「全員アマチュア無線資格を持った子供たちによるスクールコンタクト」の実施を検討していただきたいものです。


▲交信中の会場のひとこま

▲交信成功おめでとう!

(11月17日)





電気通信大学「UECコミュニケーションミュージアム」(旧歴史資料館)がリニューアルオープン

 国立大学法人電気通信大学(東京都調布市調布ヶ丘1−5−1)は、戦前から現在までの無線通信機器等を所蔵する「歴史資料館」を開設していましたが、このたびこの歴史資料館を移転リニューアルして、「UECコミュニケーションミュージアム」として新たにオープンしました。

 ミュージアムは電気通信大学コミュニケーションパーク(総合研究棟、G棟)に開設されました。

 旧歴史資料館は、同大学の創立80周年記念事業の一環として開設されたものですが、今回のUECコミュニケーションミュージアムの誕生は、同大学の創立90周年記念事業の一つとして、無線通信関係の企業や団体等の寄付、協力などを得て「先端ワイヤレスコミュニケーション研究センターの設立」と併せておこなわれました。

 UECコミュニケーションミュージアムの所蔵品は、船舶・航空機をはじめとした往年の業務無線設備を主体として、JARLが2002年9月に寄贈した往年のアマチュア無線機器なども大切に保管され(写真右)、多数展示されています。

 UECコミュニケーションミュージアムは、今後、平日・土曜日等の一般公開(入場無料)も予定されています。

 なお公開の詳細については、電気通信大学のWebサイト等に紹介される予定です。

電気通信大学「UECコミュニケーションミュージアム」
〒182-8585東京都調布市調布ヶ丘1-5-1
電気通信大学 G棟1/2階
最寄り駅:京王線調布駅北口徒歩約10分

【電気通信大学のWebサイト】
http://www.uec.ac.jp/index.html
【UECコミュニケーションミュージアム(旧歴史資料館)のWebサイト】 http://www.museum.uec.ac.jp/index.html

(11月14日)





総務省が、無線設備規則の一部を改正する省令案等に係る電波監理審議会に諮問・意見を募集(7MHz帯の拡大、長波帯135kHz帯の分配ほか)

  総務省は、アマチュア局に関する規定の整備のため、無線設備規則の一部を改正する省令案を、11月12日、電波監理審議会へ 諮問したと発表しています。

 総務省では諮問省令案及びそれに関係する省令案等について、平成20年11月13日(木)から同年12月12日(金)までの間、意見を募集しています。

 今回の改正案のうち、アマチュア局に関係するものとしては、

  • 無線設備規則の一部を改正する省令案
  • 無線局免許手続規則の一部を改正する省令案
  • アマチュア局の無線設備の占有周波数帯幅の許容値を定める告示案
  • アマチュア局が動作することを許される周波数帯を定める件の一部を改正する告示案
  • アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別を定める件の一部を改正する告示案
  • アマチュア局において使用する電波の型式を表示する記号を定める件の一部を改正する告示案
  • 電波法関係審査基準の一部を改正する訓令案

で、具体的には、

  • 7MHz帯の拡大に関するもの
  • 長波帯135kHzの分配に関するもの
  • 各電波型式の占有周波数帯幅の許容値の制定に関するもの
  • 1.9MHz帯における狭帯域データ通信(F1B、F1D、G1B、G1D)に関するもの
 などがあります。

(11月13日)





総務省が、周波数割当計画の作成案に係る 電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果を公表 (アマチュア無線への長波帯135kHz分配等)

 総務省は、国際電気通信連合(ITU)2007年世界無線通信会議(WRC-07)の審議結果を受けて、ITU憲章及び条約に規定する無線通信規則の一部改正が発効されることに伴い、周波数割当計画の作成案について、平成20年11月12日に、電波監理審議会に諮問したところ、同日、同審議会から原案を適当とする旨の答申を受けたと発表しています。

 今回の改正案は、国際電気通信連合(ITU)2007年世界無線通信会議(WRC-07)の審議結果に基づくもので、アマチュア無線に関係するのは、長波帯135kHzのアマチュア無線への分配に関するものでした。

 総務省は電波監理審議会への諮問と併せて、平成20年10月1日から同年10月31日までの間、意見募集をおこなっていましたが、寄せられた意見に対しての、総務省の考え方と併せて報道発表をおこなっています。

  総務省では提出された御意見及び電波監理審議会からの答申を踏まえ、原案のとおり速やかに公布・施行する予定としています。

(11月13日)





南アフリカ共和国のアマチュア衛星2号機「SumbandilaSat」
 2008年12月〜2009年3月に打ち上げ予定

 SA AMSAT(南アフリカ共和国のアマチュア衛星通信協会)によると、南アフリカ共和国のアマチュア衛星「SumbandilaSat」の打ち上げが2008年12月〜2009年3月の間にカザフスタン共和国にある「バイコヌール宇宙基地」から、ソユーズ2.1bロケットでおこなわれる模様です。

 南アフリカ共和国のアマチュア衛星打ち上げは、1999年2月23日に打ち上げられた、ステレンボッシュ大学の製作によるSUNSAT-1(SO-35)以来となります。

 Sumbandila(サンバンディラ)は、南アフリカの現地語の一つのヴェンダ語で「探検者」の意味で、南アフリカの高校生を対象とした公募によりこの名称が決定したそうです。

 ちなみに1号機のSUNSAT-1は科学衛星として設計された衛星で、アマチュア衛星の機能が相乗りするものでした。
 2号機のSumbandiaSatもSUNSAT-1と同様、科学衛星の機能の一部にアマチュア衛星の機能を装置したものとなり重量は81.5km。
 高度500kmの太陽同期軌道への投入が予定されています。

 SumbandilaSatのアマチュア衛星としての機能は次のとおりです。

  1. FM中継器(要トーン信号)
     アップリンク周波数が144.880MHz FM(中継器使用時のトーンの周波数はまだ発表されていません)、ダウンリンク周波数は435.350MHzです。
  2. ボイスデジピータ
     地上からアップリンクされた音声を20秒間録音して、その後、再生送信する機能。
  3. ボイスビーコン
     音声によるビーコン

 なお、SumbandilaSatの詳細については、SA AMSATの次のページを参照してください。

【SumbandilaSatの紹介】
http://www.amsatsa.org.za/SZASAT.htm

(11月11日)





JAXAがH-IIAロケット15号機の打ち上げ予定を発表

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月5日付けの報道発表で、H-IIAロケット15号機で温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)を平成21年1月21日(水)12:54〜13:16(JST)に打ち上げ予定と発表しています(打ち上げ予備期間は1月22日〜2月28日)。

 今回の「いぶき」(GOSAT)の打ち上げにおいては、既報のとおり大学等の団体が製作した、次の7機の相乗り小型副衛星の軌道投入が予定されており、うち5機がアマチュア無線の送信機を搭載した衛星となります。

  • 東京大学
     「PRISM」(アマチュア衛星)
  • 香川大学
     「STARS」(アマチュア衛星)
  • 東北大学
     「スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)」(アマチュア衛星ではありません)
  • 東京都立産業技術高等専門学校(東京都立航空高等専門学校)
     「KKS-1」(アマチュア衛星)
  • ソラン(株)
     「かがやき」(アマチュア衛星)
  • 東大阪宇宙開発協同組合
     「SOHLA-1」(アマチュア衛星の機能も搭載)
  • 宇宙航空研究開発機構
     「小型実証衛星1型(SDS-1)」(アマチュア衛星ではありません)

【「いぶき」の相乗り小型副衛星】
http://www.jaxa.jp/countdown/f15/overview/sub_payload_j.html

【日本のCubeSat衛星】
http://www.jarl.or.jp/Japanese/7_Technical/cubesat/cubesat.htm

(10月6日)





国内2例目の全員アマチュア無線の資格を持った子供たちによる
 スクールコンタクトを実施

 11月15日に、国内2例目の全員アマチュア無線の資格を持った子供たちによるスクールコンタクトの実施が予定されています。

 このスクールコンタクトは、2001年11月23日に日本初のARISSスクールコンタクトを実施した「入間市児童センター無線クラブJK1ZAM」のサポートでおこなわれるもので、交信するのは同クラブにおいて最近アマチュア無線の資格を取得した子供たちです。

 ARISSスクールコンタクトでは「同一の実施団体等による複数回の申込」は原則としてできないルールがあることから、「新たに免許を取った子供たち」をメンバーとした「Newcomers Club In Saitama」を任意団体として立ち上げ、ARISSの承認を受けてスケジュールが組まれたものです。

 なお、この組織としては無線設備を持っておらず、また衛星通信等の経験がないことから、児童センター無線クラブがサポートクラブとして全面的にバックアップすることとして実施することになりました。
 このサポートの中には、申請団体が社団局を持っていないことから、児童センター無線クラブの構成員として社団局JK1ZAMのコールサインを使用することも含まれています。

 今回の交信は子供たち全員がアマチュア無線の資格持った上での交信であり、また全員が無線クラブの構成員であることから、無線クラブの社団局JK1ZAMを使用して実施されます。

 なお2001年当時、国際宇宙ステーションと交信した「当時の子供たちの一部」は、後輩の子供たちのコンタクト実施のサポートスタッフとして協力する模様です。

(11月5日)





群馬県勢多郡富士見村が群馬県前橋市に編入(勢多郡の消滅)

 平成20年11月5日付け官報で、群馬県前橋市(市番号1601)と群馬県勢多郡(郡番号16008)富士見村の平成21年5月5日付けでの合併が告示されました。
 この合併は、勢多郡富士見村の区域を前橋市に編入するものです。

 この合併が平成21年5月5日に施行されますと、群馬県勢多郡は消滅郡となります。前橋市の市番号には変更はありません。

 なお、11月5日付の官報では、長野県下伊那郡清内路村と同郡阿智村の合併(清内路村の区域を阿智村に編入)が告示されていますが、現在「3町11村」の下伊那郡が、両村の合併後「3町10村」となるもので郡の消滅はありません。

 また、11月5日付の官報では、福岡県八女市への八女郡黒木町・立花町・矢部村・星野村の編入合併も告示されていますが、この合併が実施されても八女郡には広川町が残るため郡の消滅はありません。

(11月5日)




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