■名古屋大学のおもしろ科学教室に10回目の出展参加(東海地方本部)
1月8日、国立大学法人名古屋大学東山キャンパス(名古屋市千種区不老町)の「IB電子情報館」で、「おもしろ科学教室」が開催されました。
この「おもしろ科学教室」は、毎年成人の日に、日本の次世代科学技術を担う青少年の科学啓発のための新年のイベントとして、関連の学会や団体などが連携して毎年、名古屋大学で開催されている、体験型の青少年向け科学啓発イベントです。
そして「おもしろ科学教室」は今年で記念すべき第10回目を迎えることとなりました。
「おもしろ科学教室」は、2008年に名古屋大学にゆかりのある3名のノーベル賞受賞者が同時に誕生したことを記念して始まった、青少年向け科学啓発イベントですが、実はその原点となったのは「さまざまな学会・学校・団体」等がそれぞれ単独で実施してきた科学啓発イベントを、「ノーベル賞受賞記念」という共通のテーマの元で、合同で賑やかに開催すれば、その効果をより一層高められるという発想にあり、応用物理学会東海支部の高井吉明名古屋大学名誉教授(豊田工業高等専門学校前校長、現愛知工業大学客員教授)が常にその筆頭に立って、イベント全体の運営に当たってきました。
第10回おもしろ科学教室の参加学会・団体(順不同)
応用物理学会東海支部、電気学会東海支部、電子情報通信学会東海支部、プラズマ・核融合学会、日本赤外線学会、日本弁理士会東海支部、情報処理学会東海支部、レーザー学会中部支部、日本アマチュア無線連盟(JARL)東海地方本部、総務省東海総合通信局、愛知県電波適正利用推進員協議会、豊田工業高等専門学校、名古屋大学工学研究科、豊田合成(株)
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さて、JARL東海地方本部の青少年向け科学啓発イベントの実質的なスタートは、2005年日本国際博覧会「愛・地球博」のアマチュア無線ブース(8J2AI)で、ブースを訪れる子供たちを対象に、会期中毎日実施した工作教室です(右の写真)。会期中この工作教室は来場する子供たちの大人気を集めました。
会場で製作する月替わり教材のアイデアは、岡島茂樹中部大学教授(当時、現在は名誉教授)にご提供いただきました。
その後の東海地方本部の青少年向け科学啓発イベントは、この博覧会での工作教室実施経験を元に、その後、科学技術振興機構(JST)の事業採択を受けた東海地方4県で電子工作教室の実施などへと広がっていくのですが、「おもしろ科学教室」は、ちょうどこのころに初開催となったのです。
初開催の当時、名だたる学会や団体等に並んで、JARL東海地方本部にも「おもしろ科学教室」の出展・協力に関するお声がけをいただいたのは、そのような経緯もあったのかもしれません。
しかし当時から東海地方本部の「おもしろ科学教室」への出展・参加は、科学に直接関係の深い学会や団体等の出展・参加と比べますと、ちょっと異質の存在ではありました。
それまでJARL東海地方本部が実績を積み上げてきた工作教室も、「科学的な裏付けや学習」よりも、「作る喜び」すなわち「遊び」がその主役でした。
「おもしろ科学教室」で各学会・団体等が実施する数々の「工作教室」等の中で唯一、東海地方本部が「初歩的な電波のお話し」「ゲーム感覚の電波でおにごっこ、キツネを探せ」(FMラジオを使ったミニフォックスハンティング)「モールス符号で遊ぼう」「特定小電力トランシーバーによる交信体験」と言った、極めてシンプルな遊び感覚のイベントや展示を10年間にわたって貫いてきたのは、「遊びと不思議の中から生まれる科学」という体験型の青少年向け科学啓発イベント実施の一つの表現方法と言えるのかもしれません。
【今回のイベントや展示内容(カッコ内は団体名)】
●基調講演
- 「青色発光ダイオードとノーベル賞授賞式のお話し」太田光一氏(豊田合成(株))
●電子工作等
- 「電波でおにごっこ、キツネを探せ!」(JARL東海地方本部)
- 「対戦しよう! 恐竜バトル」(三重大学大学院工学研究科)
- 「LED電子万華鏡を作ろう」(日本弁理士会東海支部)
- 「飛ばそう!受けよう!電波!(ヘルツの実験Ver.2)」(日本赤外線学会、レーザー学会中部支部)
●展示
- 「自転車で発電してみよう」(電気学会東海支部)
- 「真空って何だろう、他」(プラズマ核融合学会)
- 「無線交信・モールス符号で遊ぼう・アマチュア無線公開運用」(JARL東海地方本部)
- 「ロボットほか」(情報処理学会東海支部)
- 「違法電波探索システム移動車両他」(総務省東海総合通信局)
- 「ロボカップを体験」(国立豊田工業高等専門学校)
- [青色発光ダイオードとその応用ほか」(豊田合成(株))
- 「電子紙芝居「発明、特許ってなぁに? パン職人レオ君のものがたり」(日本弁理士会東海支部)
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JARL東海地方本部は、このような青少年向け科学啓発イベントを、地方本部の重要な事業の一つとして位置づけて、今後も真摯に取り組んで参ります。
(1月10日)
■JARL中央局JA1RLが第71回QSOパーティに参加
▲7MHz帯運用中のJARL尾義則(JG1KTC)会長 |
▲HF帯〜430MHz帯運用中のJA1RL運用委員 |
JARLでは、今年も1月2日から3日の2日間、第71回QSOパーティを実施し、全国各地のアマチュア無線家の皆さんが、新年の挨拶を交歓しました。
このQSOパーティに、2日目の1月3日、JA1RL運用委員会が、HF帯〜430MHz帯の各バンドにQRV、記念運用をおこないました。
当日は10時ごろから東京豊島区のJARL資料室で運用を開始し、運用終了の18時00分ごろまでアクティブに運用をおこない、国内外のQSOパーティ参加局と約1,000局と交信しました。
JARL中央局JA1RLでは、今後もさまざまな催事などに併せてアクティブに運用をおこなってまいります。
(1月5日)
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