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  8J1RLはAO-40の運用も始めました
管理棟に設置したAO-40用アンテナ
 火星が地球に大接近するまであと僅かとなり、ここ南極昭和基地でもちょっとした天体観測ブームが起こっています。天気が良い晩は、ひときわ光輝く火星をバックに見事なオーロラが出現することも度々あり、多くの隊員は夜が更けるのも忘れ氷点下30度近い屋外で望遠鏡を覗いたりデジタルカメラで何十枚も写真を撮ったりするなど、南極の素晴らしさを堪能しています。(写真下は地学担当の池田隊員撮影)

 さて、前回のお知らせで昭和基地のアマチュア無線局8J1RLがPSK31の運用を始める旨アナウンスしたところですが、度々やってくる磁気嵐の影響か日本と交信するチャンスどころか、HFは何も聞こえないという日々が続いており、先日の「夏休み特別運用」のコンディションが嘘のように思えてきます。
 そこで8J1RLでは、かねてから準備を進めていた通信衛星AO-40による運用を始めることになり、アンテナや軌道計算用ソフトウェアの準備を整え、8月25日からテスト運用を開始し昨日はJAと6局、DXと1局コンタクトすることができました。(写真右上は管理棟に設置したAO-40用アンテナ)
 ただ、8J1RLの430MHzアップリンク用アンテナは、写真のとおり15エレメントのシングル八木なので、アリゲータになることは無いと思いますが、少々心細い気がしております。
 しかしながら、既にドームふじ観測拠点8J1RFとのAO-40による交信を済ませてしまった方は、昭和基地との早期コンタクトを望んでいることと思いますので、なるべくJAとのウィンドウが開く時には電波を発射したいと思います。
 なお、現在は受信状況があまり芳しくないことと、SSBでのループ信号があまり強く入感しないため、当分はCWに重点を置いた運用になるかと思いますので、よろしくお願いいたします。運用上の問題点などがあればJARL事務局を通じてご指導を頂ければ幸いです。

光り輝くオーロラと大接近中の火星
【8月25日昭和基地発】

(第44次南極地域観測隊 芝崎)

Tnx 国立極地研究所