QSLカード「発行枚数見直し」にご協力ありがとうございます

第69回理事会決議に基づく「QSLカード転送遅延の解消のための『「発行枚数見直し』のお願い」(2023年11月10日)以降、ビューローに届くQSLカードの枚数は、以下のとおり、着実に減少しています。これも、会員各位のご理解・ご協力のたまものです。誠にありがとうございます。

月間到着枚数 令和5(2023)年度 令和4(2022)年度
(参考)
10月 600,901枚 777,338枚
11月 554,393枚 783,850枚
12月 574,568枚 756,954枚
1月 672,999枚 854,885枚
2月 539,659枚 722,168枚
注 到着枚数は、カードの平均重量が1枚あたり3gであるとした推計値です。

ここ数ヶ月は、ビューローへの到着枚数が処理能力(1ヶ月あたり約70万枚~80万枚)を下回っており、その結果、約500万枚の滞留分も徐々に減少してきています。ですが、到着枚数が再び増加するようなことがあれば、滞留分の処理も滞ってしまいます。引き続き、「発行枚数見直し」にご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

加えて、当連盟執行部としましても、手をこまねいているわけではなく、さまざまな検討を行っています。その一部をご紹介致します。

(1)まず、2015年から昨年までのQSLカードの到着枚数(注)と発送枚数の変遷をご覧下さい。新型コロナ禍の2020年から2022年にかけて、ビューローへのカードの到着枚数が激増したことがおわかり頂けるかと存じます。本来であれば、髙尾前会長のこの時期にQSLカードの「発行枚数見直し」をお願いすべきでした。

年度 到着枚数 出荷枚数国内 出荷枚数海外 うち非会員数 到着-出荷 累計滞留数
2015 10,600,504 9,447,760 1,528,593 659,701 -375,849
2016 9,916,868 9,155,145 1,326,032 592,356 -564,309
2017 9,154,558 8,379,977 1,147,142 527,873 -372,561
2018 8,911,659 7,933,800 1,343,958 506,220 -366,099
2019 8,981,728 7,859,358 1,136,651 495,387 -14,281
2020 10,663,653 7,979,279 994,894 495,687 1,689,480 1,689,480
2021 11,147,567 7,438,722 998,573 533,666 2,710,272 4,399,752
2022 9,922,457 7,957,182 1,113,265 585,306 852,010 5,251,762
2023 6,823,394 7,067,617 326,003 568,573 -570,226 4,681,536
合計 86,122,388 73,218,840 9,915,111 4,964,769 2,988,437
5.8%
注 2023年度は、2024年2月までの数値です。

(2)ビューローの処理工程の一部を別事業所で行うというビューロー増強策は、髙尾前会長の時代からアイデアとしてはありましたが、2023年6月に森田会長に交代した時点では成案にはなっていませんでした。森田現会長は、就任後直ちに事務局と検討を行い、「①到着したカードをエリア別に分ける工程→②プリフィックスに分ける工程→③サフィックスに分ける工程」のうち、滞留分の①と②を別事業所で行うという増強プランについて、7名のスタッフを増員すれば、処理能力を月40万枚程度増強できるが、月額約270万円(人件費と賃借料。初期費用を除く)の追加費用がかかるとの案が得られたため、2023年7月の第68回理事会にこれを提出しました。

理事会で検討した結果、年間約3000万円の追加費用の見積では費用対効果が薄く、ビューローへの到着枚数が処理枚数を超えている状況が続けば、この増強策をいつまで続ければよいかわからない、JARLの予算3億円のうち1億円をQSLカードに費やすのはかけすぎで、赤字財政への圧迫が大きすぎる等の議論がなされました。その結果、この増強策は継続協議とし、まずは会員に対し「発行枚数の見直し」を呼びかけることにしたものです。

(3)ビューローでの処理に時間がかかっているため、特に、新しく入会された方においては、楽しみにされているQSLカードが届くまでに時間がかかり、誠に申し訳なく思っております。そのため、新入会員の会員期間の延長や、毎月の処理能力の半分を新規到着カードの処理に割く等の案を検討しています。前者は財政に与える影響が大きく、後者はビューローでの処理が複雑になるとの問題がありますが、引き続き検討しております。

(4)昨年、「QSL問題対策委員会」を新たに設置し、ビューロー問題と電子QSLの導入の可能性について、総合的に検討をすすめています。委員会では、ログソフト(HAMLOGなど)に非会員向けのカードの印刷を抑制する機能の追加をお願いすること等を検討しています。

理事会・QSL問題対策委員会

(2024.4.4更新)