●学習研究社大人の科学シリーズ「真空管アンプ」を作ってみました


 12月1日から学習研究社真空管アンプの発売が開始されました。
 大人の科学シリーズ「真空管アンプ」の概要は既報のとおりですが、実際にセットを製作してみました。



▲基板は梱包材にしっかり固定されています。

▲同梱の4本の真空管

 今回の真空管アンプキットは基板上完成品で、製作に要する作業は、プラスチックシャーシへの基板の取り付け(ねじ止め)、基板への電池金具の取り付け(ねじ止め)、ホーンの組み立て(ねじ止め)で、ネジ止めが主体です。

 ハンダ付けを要する部分は1カ所もありません。

 組み立てに当たってちょっと難点があったのが、

  1. シャーシにはまっている電池ボックスやトランスのフタが外しにくかった点。
  2. 開梱時に梱包材に基板を固定してある針金が固く、基板が取り出しにくかった点

 などです。


▲真空管アンプキットの全部品


▲基板をシャーシに取り付けます。

▲電池ボックスに金具を取り付けます。金具は基板にネジ止めします。

 また同梱の真空管の足が、たまたまちょっと大きく曲がっていました。
 しかし、今回の真空管アンプ付属のストレーナーは、2作の真空管ラジオのものとは、改良が加えられており、スムーズに足の曲がりを矯正することができました。
 2種類の真空管には、真空管ラジオと同様、青と黄色のマークで色分けされています。


▲ストレーナーで足の曲がりを矯正。ストレーナー
は真空管ラジオ付属のものより使いやすくなった。

▲2種類の真空管は青と黄色のマークで色分けされています。

▲基板、電池ボックスの金具の取り付けが終わったら、ツマミと真空管を取り付けます。


▲本体は完成。トランスと電池ボックスにはカバーを付けます。

▲スピーカーはこれらの部品で組み立てます。組み立てはネジ止めです。


▲ホーン部

▲ユニット部

▲完成!これを2個作る

 完成した真空管アンプの音をラジオにつないで聞いてみました。
 「うん。まぁ、こんな感じかなぁ」という音でしょうか。
 さすがに、付属のスピーカーですと低域は厳しいようで、中音域が中心に、柔らかなレトロぽい音が再現される感じでした。

 付属のスピーカーですと、スピーカーの口径などの限界もありますし、近いうちに、しっかりしたスピーカーユニットにつないで聞き比べてみようかと思っています。 

 製作した真空管アンプはJARL資料室に飾ってありますが、資料室に来訪した回路に詳しいOMさんが回路図を見て一言、曰く。

 「電源スイッチの部分を改良した方がいい。電源を切っても電池が並列接続されたままだから、電源をOFFにしておいても、2本の電池が充放電を繰り返して、なくなってしまうからね」
とのアドバイスがありました。

 なおハンダ付けができる方は、3極接続への改造などが可能です。