November 2023 NEWS TOPICS INFORMATION

「JOTA-JOTI Plaza 2023」10月21日・22日に全国で開催!

 JOTA-JOTIは、世界スカウト機構(WOSM)が主催する公式国際行事です。スカウトや指導者がアマチュア無線等を通じて、国内外のスカウト仲間と交信し、お互いの理解や知識・友情を深めることを目的としています。
 「JOTA2023体験会(JOTA-JOTI Plaza 2023)」が、公益財団法人ボーイスカウト日本連盟を主催として令和5年10月21日(土)・22日(日)に開催され、当連盟もアマチュア無線の体験等をサポートしました。

東京杉並会場(東京都杉並区)

 埼玉県支部および東京都支部では、10月21日・22日に、東京都杉並区のボーイスカウト日本連盟本部(スカウト会館)で開催されたJOTA-JOTI Plaza 2023(主催:公益財団法人ボーイスカウト日本連盟)の東京杉並会場を協力しました。
 はじめにモールス通信を学習として、時間の都合上、希望する2〜3人に縦ぶり電鍵で打鍵してもらいました。有資格者のスカウトの中に、学校の無線部に所属している中学生がいて、実際にモールスで自身のコールサインを他の子どもたちの前で打ってもらい、他のスカウトを驚かせた場面もありました。


▲学習コーナーでおこなったテレビアンテナ工作

 その後、埼玉県支部および東京都支部が電波・無線について学習をするコーナーを設け、東京都支部が各所で開催しているアルミ箔と厚紙で作ったテレビアンテナ(1)の工作をおこないました。このアンテナはJA1CPA中村氏が設計・開発したアマチュア衛星受信用アンテナをもとにテレビ受信用に再設計したもので、映るのか疑っていた子も、実際にテレビに繋いで映ると驚いていました。参加した全員が映りました。

▲埼玉県・東京都支部スタッフ
 21日は、島田関東地方本部長も一緒に子どもたちへアンテナ工作を教えました。その後は無線について簡単な学習をおこない、その中で体験交信をおこなうにあたり自分の名前が言えるように和文通話表で自分の名前を調べました。体験交信は、初めて触れる無線機や初めての無線通信で戸惑う子もいましたが、小学生らしい
愉快な質問をするなどして楽しんでいました。また、この日は「体験運用の日」(CQ ham radio主催)でしたので、交信相手も体験者といったことも何度かありました。
 なお、東京都内においては、巣鴨会場(JARD本部)でも、東京都支部が協力しております。

(レポート:JG1RNL 埼玉県支部 比嘉 隆太)

豊島会場(東京都豊島区)

 ボーイスカウト日本連盟は地域の方々と共同で、国内に4会場、東京・杉並区、東京・豊島区、愛知・北名古屋市、大阪・池田市にJOTA-JOTI Plaza 2023を開設しました。その中の豊島区巣鴨、JOTA-JOTI Plaza 2023豊島会場を、昨年よりさくら地区VS円卓会が、日本アマチュア無線連盟(JARL)、日本アマチュア無線振興協会(JARD)、日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ(NBSARC)と地域の無線家の協力をいただきながら運営をしています。
 10月21日・22日の10時〜17時に、JARDハム教室で開催されたJOTA2023巣鴨会場の概要について、以下のとおり報告します。

○参加人数(ボーイスカウト参加者のみ)
10月21日(土)7名 / 22日(日)15名 … 計22名
○当日のプログラム(全6回すべて同じ)
「アマチュア無線をはじめるには」「モールス体験」「アマチュア無線体験運用」

▲モールス体験

▲アマチュア無線体験運用

 世界スカウト機構が主催する国際プログラムに世界組織の一員として参加することで普段の活動では体験できない貴重な経験をスカウトたちに提供できました。空き時間にスタッフの体験訓練もおこない、参加者は皆、素敵な笑顔で世界最大級のデジタルイベント・ジャンボリーを楽しみました。来年に向けての課題も見えました。スカウトハンドブックにもこの活動の記載があり、県連から案内も発信されましたが、この素晴らしい活動をご存じない方が多く、まだまだ残念な状況です。また、今回は関係者の寄付により運営することができました。

(レポート:文京5団VSL HQ石井 圭一郎)

大阪会場(大阪府池田市)

 大阪会場では、3年前からJARLの常設局(JA3RL)がある池田市民文化会館でJOTA-JOTIを開催しています。これは、北摂地区のボーイスカウト連盟から「スカウトたちにアマチュア無線の体験運用をJOTA-JOTIでおこないたい」と依頼があり、JARLの趣旨に合致するため講習会の会場および常設されているJA3RLのアンテナをお貸し、体験運用をおこなっているもので、今年は10月21日・22日に開催されました。関西地方本部では、サポートを中心にお手伝いをしています。


▲初めてのモールス体験

▲体験運用のもよう

 今回の参加者は111名で、アマチュア無線とはどのようなものかの講習、CW体験、体験運用という流れで進行しました。CW体験は池田市民アマチュア無線クラブの協力を得て、クラブメンバーが独自に開発したCWで自分の名前を打ち、うまく打てたら「良くできました」と音と桜マークが出るソフトを使いました。はじめは上手く打てなくても少し練習すると名前を打てるようになり、大喜びで「もう一度やる」とそこから離れない子が多く大賑わいでした。このCWが初めて遭遇する未知なるもので新鮮に思えたのでしょう。
 22日は北摂地区のボーイスカウトで、ARISSスクールコンタクトに参加するスカウトたちを中心に南極・昭和基地8J1RLとD-STARを使い体験運用を予定していましたが、残念ながら繋がらず、昭和基地の計らいで急遽会場と昭和基地をZOOMで繋ぎました。子どもたちの質問に隊員から丁寧な回答があり、楽しい時間を過ごしました。体験運用の前には、第55次域観測隊越冬隊の方による南極についての講演会がありました。
 このイベントで多くの子どもたちが興味をもち、アマチュア無線家になってくれることを願います。来年も喜んで関西地方本部として協力したいと考えています。

(レポート:JR3QHQ 関西地方本部 田中 透)

愛知会場(愛知県北名古屋市)

 ボーイスカウト日本連盟は、東京(杉並区・豊島区)会場、大阪(池田市)会場および愛知会場(北名古屋市)の4カ所にアマチュア無線免許を持たない子どもたちが体験運用ができる「JOTA-JOTI Plaza」を開設。私が所属しているボーイスカウト愛知連盟無線局は、愛知会場(JH2YSS/2)を担当しました。
 北名古屋第一団野営場(愛知県北名古屋市徳重)を拠点として「体験交信」と「無線ってなあに?」「モールス体験」を実施しました。「体験運用」では、スカウトたちが見知らぬ方との交信を体験して『緊張したけれど楽しかった!』との感想がありました。D-STARでは遠くの北海道と交信が出来て『今度はスカウト同士で交信をしてみたい!』など感動と興奮が止まりませんでした。


▲体験運用中のカブスカウト

▲ボーイスカウト

 「モールス体験」は、電鍵を使って自分の名前を打ってモールスを覚え「無線ってなあに?」ではスーパーボールやぬいぐるみを無線の勉強の教材として使用しました。今回のJOTAを通して、スカウトたちが楽しんで「無線」を知ることができました。

▲アマチュア無線家スタッフ一同
 参加者、ボーイスカウト、カブスカウト、ビーバースカウト、指導者、育成会、保護者、スタッフ、報道関係者、JARL愛知県支部、モリコロアマチュア無線クラブをはじめとする総勢約100名の皆さま。そして素晴らしい環境のキャンプ場を提供し、設営から徹営までお力添
えいただいたボーイスカウト愛知連盟尾張東地区北名古屋第一団の西春スカウト育成会および、団関係者の皆さま、ありがとうございました。

(レポート:JO2MLC 村井 千鶴)

(11月28日)



「体験運用の日」レポート

 令和5年3月に、アマチュア無線の資格をお持ちでない方の体験運用の条件が大きく緩和され、各局が、手続きなしに、お子さんからご年配の方まで、だれにでも体験運用をおこなえるようになりました。 ※有資格者と無資格者の人間関係の制限もなくなりました。
 JARLでは、この「体験運用」を通じてアマチュア無線を魅力を多くの方々に知っていただけるよう、様々な形で取り組んでいます。
 JARLが後援したCQ ham radio編集部主催の「体験運用の日(10月21日・22日)」では、「体験運用への理解を深める」「体験者同士の交信チャンスを得る」をテーマに、全国各地で体験運用の輪を広げる各種のイベント等が開催されました。
 「体験運用の日」のレポートをお届けします。

八王子市アマチュア無線クラブ「体験運用の日」レポート

 八王子市アマチュア無線クラブ(JJ1YVV)は、人口56万人の中核市のハムクラブで、市内でもアクティブなハムクラブ局の一つです。
 当クラブの体験運用は、令和5年3月25日を皮切りに、市内のこども科学館や地域イベント、そして今回の「体験運用の日」を加えて計5回、小学生を中心に60名の方に体験運用を楽しんでもらいました。毎回試行錯誤の連続で、発生した課題はクラブの定例会で議論をし、現在の形に進化していきました。
 体験運用へのこだわりは、子どもたちが体験交信を通じて「ワクワク・ドキドキの気持ちになった速成無線技士」になってもらうこと。子どもたちにとっては未知の「無線交信」です。気持ちを盛り上げ、交信後に「電波って不思議で面白い!」と感じてもらえる体験運用にこだわっています。そのため、交信体験前10分間のマンツーマンによる事前講習(オリエンテーション)でクイズや実験、読み上げ練習で速成の無線技士に育て上げています。

 10月21日(土)の「体験運用の日」は、東京都支部フィールドミーティングでお馴染みの八王子市片倉つどいの森公園でおこないました。運用バンドは7MHzSSBと430MHzFMで、清々しい秋空の下QRV。体験運用の案内を印刷したQSLカードを公園来場者に配って呼び込み、お子さんを中心に総勢15名の方が体験運用に参加してくれました。
 交信がうまくいき、お父さんのスマートフォンに向かってガッツポーズをするお子さんや、お母さんがHFで岩手県とのQSOに挑戦してお酒や芋煮会の話で盛り上がる一幕もありました。また6歳のお子さんがQRVしているのをモービルでワッチ、そのまま会場に寄っていただいたり、差し入れを持って来てくれた局長さんなど、子どもたちや多くのハムとの交流を深められたイベントとなりました。

▲兄妹で初めてのアマチュア無線

▲お酒と芋煮会の話題で盛り上がった

 体験運用は多くの方にアマチュア無線を知ってもらえる機会であり、特に子どもたちには無線通信というフシギな現象を肌で感じることができ、自然科学に興味を持つ良い機会になると考えます。そのために全国のハムが、アマチュア無線の体験運用を盛り上げていくことが大切とクラブ一同感じています。
 体験運用のノウハウをクラブのマニュアルとして作成、全国の体験運用実施局の一助となるようネット上にも公開しています。興味のある方は「八王子市アマチュア無線クラブ」で検索してみてください。

(レポート:桑原 幹也(JI1NQG))

びさいまつり「体験運用の日」レポート

 10月21日(土)・22日(日)の2日間、愛知県一宮市にて「びさいまつり」が開催され、アマチュア無線の体験運用をおこないました。
 初日は風も強く時折小雨模様でしたが、2日日は秋晴れの空の下、アマチュア無線の資格のない方々にアマチュア無線を体験していただきました。ボーイスカウトの皆さん、一般のお友だち同士、親子連れの方など、2日間で33組・計38人の方が、代わる代わる笑顔でマイクを持ちました。

【感想・質問(一部)】
・アマチュア無線のことを知らなかった。
・アマチュア無線は大変おもしろくて楽しかった。
・電波が鹿児島県まで飛んでびっくりした。
・外国からの電波を初めて聴いた。
・人工衛星とも交信できるのですか?

 びさいまつり実行委員会事務局(尾西商工会議所)から、初日7,000人、2日目11,000人の参加者があった旨の公式発表がありました。来年度もぜひブースを出展して欲しいとの要請もありました。
 JARL本部からいただいた入会案内などを含むアマチュア無線パンフレットも200部配布することができました。また、過去アマチュア無線をしていた方も多数お見えになり、コールサインの復活等の案内もしました。是非とも、再開局に期待したいです。



▲兄弟(小学生6年生・中学2年生)で体験局のゲストオペレーション

▲小学生の友だち同士(奥)と、一般YL親子さん(手前)が体験運用に挑戦

(レポート:ドコモ東海アマチュア無線クラブ(JI2YVI) 岩田 泰典(JH2DFJ))

(11月17日)
(11月21日更新)



ニューカマーセミナーを開講しました

 令和5年11月12日(日)、JARL(JA1RL中央局運用委員会)は、アマチュア無線初心者向けのニューカマーセミナーを開講しました。
 JARLでは、アマチュア無線技士の免許は取得したものの実際に交信をしたことがない方や、アマチュア無線の交信の仕方がわからない方に、実際の交信を通じて、アマチュア無線の楽しさや醍醐味を知っていただく機会になればと考えて本セミナーを企画しました。

【セミナーの流れ】
  • 開会挨拶
  • JA1RL運用委員会メンバー等の紹介
  • 参加者自己紹介
  • 講演「アマチュア無線の楽しみ方について」
  • 講演「アマチュア無線の交信の仕方とマナー」
  • JA1RL局との交信体験方法について説明
  • 交信体験タイム
    お手本の交信例
    ハンディ機を持参した参加者はJA1RL局と交信 / ハンディ機を持参しなかった参加者はJA1RL局にて運用委員と交信
  • その他質疑応答
  • 修了証授与
  • 記念撮影
  • 閉会の言葉

 小学4年生から成人までの7名が参加した「ニューカマーセミナー」は、午前10時30分から始まりました。
 JA1RL(中央局)運用委員会のサポートのもと、交信の仕方やマナー、実際の交信の仕方などのレクチャーをおこない、アマチュア無線は世代超えたコミュニケーションツールであることや、タレントのタモリさんや海外の王族などもアマチュア無線を楽しんでいたと紹介がありました。アマチュア無線は暗号を使った交信が禁止されているため普通の言葉で交信をすることや、Q符号は暗号ではないこと、交信の最後に「どうぞ」と言わないと相手が返答のタイミングを掴めないといった注意点の説明もありました。


▲参加者の皆さんの自己紹介

▲サポートするJA1RL運用委員会メンバー紹介


▲JA1RL運用委員会 澤田倉吉(JG1DKJ)委員長によるニューカマーセミナー開会の挨拶

▲講演「アマチュア無線の楽しみ方について」新谷一徳さん(7M2GMJ)

▲講演「アマチュア無線の交信の仕方とマナー」黒木重弘さん(JO1LDY)

 参加者のうち3名はまったく交信経験がないということで、良い交信例と悪い交信例を交えながら、参加者の皆さんが実際のQSOに挑戦しました。
 交信体験は、JA1RLのCQ呼び出しに1人ずつ応答していく形で進みました。応答のタイミングに手間取るケースもありましたが、交信の流れを記載している用紙と、あらかじめ自分の名前を和文通話表でメモ書きしておいた内容をもとに、運用委員のサポートで全員が無事に交信を終えることができました。



▲運用委員会のサポートのもとで実際の交信を体験

 質疑応答タイムでは、参加者から「バンドプラン」について質問があり、講師からはバンドプランの周波数を守って許可された電波型式で交信する必要があることや、「レピータ」「VoIP」「衛星」の意味についてやさしい解説がありました。
 最後に運用委員会の澤田委員長から、1人1人に「受講修了証」が手渡され、JA1RL運用委員会メンバー 玉眞博義さん(JA1SLS)の閉会の言葉で終了しました。


▲JA1RL側は別室から運用

▲「受講修了証」が手渡された

▲閉会の言葉

 「ニューカマーセミナー」終了後も、参加者の皆さんは運用委員会のメンバーに質問をしたり、参加者の皆さん同士で連絡先などの交換をおこない、充実した一日を過ごして笑顔で会場を後にしました。






▲セミナー終了後も会場のいたるところで会話が見られた

(11月15日)



「週刊少年ジャンプ」の連載マンガにアマチュア無線が登場

 令和5年11月6日発売「週刊少年ジャンプ(49号)」に掲載の「Dr.STONE」(原作:稲垣理一郎、作画:Boichi)に、アマチュア無線が登場しています。
 トランシーバー、タイムスリップ、科学者、世界を救う…少年少女の心を掴むものは、今も昔も変わらないようです。お近くに「少年ジャンプ」の愛読者の方がいらっしゃったら「このマンガに出てくるアマチュア無線って、私がやっている趣味なんだよ」と話題にしてみてはいかがでしょうか。

※電子版でも読むことができます(集英社「少年ジャンプ」公式サイト)
https://www.shonenjump.com/j/weeklyshonenjump/

(11月9日)




   
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