December 2011 NEWS TOPICS INFORMATION


「科学・技術フェスタin京都2011」にコーナーを出展(東海地方本部)

 科学技術に関する名だたる研究機関や大学、企業などが一堂に会して、科学啓発を目的としたイベント「科学・技術フェスタin京都2011」が、2011年12月17日、18日の2日間、京都市左京区の国立京都国際会館で開催されました。
 このイベントは、ノーベル賞科学者の益川敏英博士(京都産業大学教授)、や野口聡一宇宙飛行士ほかの特別講演がおこなわれるほか、中川正春文部科学大臣が視察に訪れるなど、かなり力の入った科学啓発イベントとして開催され、会期中にはのべ5,000人の来場がありました。

●東海地方本部がコーナーを出展

 今回のイベントは広く一般の人、中でも子供たちを対象として科学を啓発するためにおこなわれました。公立機関、大学、企業などが一同に会して、それぞれがおこなっている研究・事業をわかりやすく展示・実演をおこないました。

 私たち、JARL東海地方本部は愛・地球博で工作教室をおこなった経験を継続・発展させて、東海4県下で電子工作・科学実験をおこなっています。
 このような取り組みに対して4年連続で独立行政法人科学技術振興機構(JST)の機関活動支援事業の支援を受けています
 今回は「科学・技術フェスタin京都2011」イベントに協力して、JSTのブース内において17日(土)に展示と工作教室のデモをおこないました。

 当日は好天に恵まれましたが非常に寒く、本当に入場者は来るのだろうかという心配もありました。しかし、始まってすぐに大盛況となりそのような心配は杞憂に終わりました。展示としてはARISSコンタクトのようすを収めたビデオをながしました。実際にアマチュア無線で交信する若田さんの声が聞こえると、こんなにクリアに聞こえるのという感想をたくさんいただきました。工作教室もキットとハンダごてを持ち込んで実際にブースで工作してもらいました。
 モリコロの意匠を使ったウィンカーは大変人気が高く、たくさんの工作希望者がありましたが、スペースの関係から1組ずつしかできず、また、終了を待たずに全部のキットがなくなってしまいました。

 当日、中川文部科学相も視察されました。科学技術に対する認識を深めることができ、アマチュア無線のいろいろな楽しみ方も宣伝できました。とても有意義な発表でした。

 JARL東海地方本部はこのような取り組みをこれからも続けていきたいと考えています。

(レポート:JE2SOY成瀬有二さん)

(12月26日)



ARISSスクールコンタクト、神戸市立平野小学校を会場に2度目の成功

 2011年12月12日、兵庫県神戸市立平野小学校で、神戸市西区青少年育成協議会平野支部のARISSスクールコンタクトが実施され、同校を卒業した中学生と同校児童16人が、国際宇宙ステーションに長期滞在中のダニエル C. バーバンク宇宙飛行士(KC5ZSX)との交信に成功しました。

 神戸市立平野小学校は、過去2003年2月18日にARISSスクールコンタクトを実施しています(国内3例目)。

 ARISSスクールコンタクトでは「同一の実施団体等による複数回の申込」は原則としてできないルールがありますが、今回は実施主体となった団体が異なることから、ARISSの承認を受けてスケジュールが組まれたものです。

 これまで同一の実施場所での、異なる実施団体のスクールコンタクトは、2001年11月23日に実施の「埼玉県入間市児童センター無線クラブ」(国内第1例目)と2008年11月15日実施の「ニューカマークラブ in 埼玉」(国内第29例目)のケースがあり、ともに「埼玉県入間市立児童センター」において実施されています。

 今回のスクールコンタクトの実施について中心となって準備に当たったJG3QZN田中一吉さんに、準備から実施に至るまでの詳細なレポートをお送りいただきましたので、ご紹介いたします。

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 今回のARISSスクールコンタクトは、神戸市西区青少年育成協議会平野支部でおこなわれ、交信としては国内では59例目、神戸では2003年2月神戸市立平野小学校2009年3月同市立桂木小学校、そして2011年9月の神戸市立青少年科学館での実施についで4回目となりました。
 神戸市青少年育成協議会(市青少協)は、市民と行政機関が協働して、次代を担う青少年が夢と希望を持って自立と自己実現を図るとともに社会への貢献を果たすよう、青少年の育成および青少年を取り巻く環境の整備を進めていくことを目的として活動をおこなっています。
 私の所属する西区青少協平野支部では、ARISSスクールコンタクト実施に向けて、2年前にNASA(米国航空宇宙局)に申請し、やっと実現となりました。

 申請当時小学校6年生だった子どもたちも、中学生となり、質問希望者15人のうち13名が手を挙げてくれました。質問は小6の時に考えた30問をそのまま宇宙飛行士に尋ねることになり、残りの質問は、現在の小学6年生3名が受け持つこととなりました。

 2011年12月12日20:18JST、交信予定時間通りにアメリカ人宇宙飛行士のダニエルC.バーバンク氏がコールしてきました。雑音はあるものの、しっかりと彼の声は入感してきました。すぐさま応答したのですが、彼は何度もこちらのコールサイン呼び続けていました。
 しばらくするとバックアップ周波数にQSYというメッセージ。あわててQSYし再度NA1SSをコールしました。しかしダニエルは、そちらは混信がひどいため、元の周波数に戻るよう求めてきました。今回の軌道は、東南アジア方面から朝鮮半島上空を通り北東に沈んでいくというもので、ある程度の混信が予想され、交信開始が遅れることは覚悟しておりましたが、結果的に2分ものロスがあるとは、想像もしていませんでした。

 ようやく正常に交信できるようになり、子どもたちの質問が始まりました。「宇宙でヨーヨーは、できますか?」との問いかけに、「やったことはないですが、たぶんできると思います。いちど試してみます」と答えてくれました。

 今回の軌道は38度と比較的低かったため、国際宇宙ステーションからの信号は、終始安定していて16人全員、合計20問の質問ができました。

 交信前には緊張していた子どもたちも、交信終了後は笑顔に変わり、会場は和やかな雰囲気に包まれました。中には感動して涙を流していた子も。
 宇宙から自分たちの名前を呼ばれた子どもたちはとても感動し、新聞記者のインタビューには「名前を呼ばれたことは、一生の宝物にしたい」と話していました。

 今回のARISSスクールコンタクト成功に際し、総務省近畿総合通信局をはじめ関係各位、またJARL組織ではない全くの任意団体である関西ARISSプロジェクトチームのメンバーに、この場をお借りして心からお礼を申しあげます。
 ありがとうございました。

(レポート:JG3QZN田中一吉さん)

(12月20日)



政令指定都市移行後の熊本市の行政区の名称、区域が正式決定
 (平成24年4月1日から)

 先にお知らせしましたように、平成23年10月21日の官報で「指定都市の指定に関する政令の一部を改正する政令」が公布され、熊本市は平成24年4月1日から全国で20番目の政令指定都市となります。

 熊本市には5つの行政区の設置が予定されており、熊本市では11月29日〜12月16日(18日間)に開催された、市議会(平成23年第4回定例会)において、「熊本市区の設置等に関する条例案」などが審議の後可決され、行政区の区域および区の名称が正式決定しました。

 熊本市に誕生する5つの行政区の名称は、中央区、東区、西区、南区、北区(条例掲載順)。

 熊本市の行政区のJARL制定区番号は、次のとおりです。

    中央区430101
    東 区430102
    西 区430103
    南 区430104
    北 区430105

 JARLが発行している「WAKUアワード」は、全国の政令指定都市(平成24年3月31日までは19政令指定都市)の全区(平成24年3月31日までは全170区)と交信しQSLカードを得ることで申請できるアワードですが、熊本市が政令指定都市に移行する平成24年4月1日以後は、「20政令指定都市の全175区と交信しQSLカードを得る」というように、申請の要件が変わりますのであらかじめご了承ください。

(12月16日)


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