■南極リポート(第11回) 『あわただしかった1年3ヶ月。帰国中!』![]() 12月18日には46次隊がオングル島に上陸。通信担当の小林さん、濱本さんにやっと会うことが出来ました。お二人ともアマチュア無線係ですので越冬交代後は元気な声を聞かせてくれるのでは、と思っております。【写真下は、子育て中のペンギン】 ![]() 正月は休みなのですが、おせち料理もそこそこに皆それなりに仕事をしていました。 私は1月23日に昭和基地を離れ、ラングホブデ袋浦というところで野外活動の支援を行い、2月4日やっと「しらせ」に戻ることが出来ました。 ![]() そんなこんなであわただしく終わった南極生活でしたが、通信室の窓から見える景色は世界一美しく、辛いながらもいろいろと楽しませていただきました。 さて、夏になってからというもの日本との交信はほとんど出来なくなってしまい、7MHzでヨーロッパ方面が聞こえる程度になってしまいました。この7MHzのアンテナはホントの仮設で、業務の合間を見て何となく作り、調整もそこそこに運用の時だけ張り、終わると撤収という代物で、方位もいい加減だったため日本との交信は出来ませんでした。数局は聞こえたのですが。【写真上は、袋浦の夕日。下はペンギンですが、近くで見るとほんとうにトリです!】 ![]() ただ、45次隊からインターネットがつながるようになりましたが、それでも短波で日本語が聞こえるというのが単純にうれしく、いつだったか21MHzは日本語でいっぱいと言うときがあったのですが、なにかびっくりするやらうれしいやら。昭和基地は建物の中にいるとホントに日本と変わらないくらいの生活が出来るのですが、このフェージングを伴った日本語を聞くと改めて南極と日本との距離を感じさせられました。 日本に帰ってから社会復帰が大変そうですが、この1年3ヶ月を忘れることなくこれからの仕事や生活に生かせていければ、と思います。長きにわたる多大なるご支援ありがとうございました。 (第45次日本南極地域観測隊通信担当 藤本 2005/2/14) |
協力:国立極地研究所 |