国際宇宙ステーションとの交信に成功(2024.7.11)
◆企画の発端 放生津小学校卒業生であり、現在PTA役員であるJH9RSC局(当日MC)が、コロナ制限がようやく落ち着いたこの時期に、子供達を盛り上げようと思いつき、また、同校の創校150周年記念に合わせた企画を提案し、PTAと学校が賛同し、実施にこぎつけました。 今回のスクールコンタクトは、構想から申請まで約1年、申請から実施まで1年8か月を要しています。 今回は、アマチュア無線班の活動をレポートします。 ◆慌ただしい準備から実施まで 当初、当クラブに打診があった時には、技術も機材もないため、実施は困難と考えていましたが、運用実績のある福井宇宙通信愛好会様(JR9AXJ局)の協力を得ることができるとのことで、安心して2022年11月15日にスクールコンタクトの申請を行っています。2023年は何も連絡がないまま過ぎましたが、ちょうど県内で催された毛利衛さん(元宇宙飛行士)の講演会を聴講したり、アマチュア無線の体験運用を行うなど、着々と準備を進めていました。その後、2024年になってから、実施対象となっていることの連絡があり、矢継ぎ早に準備を始めることになった。
◆待ちに待った当日<7/11(木)> 15時から準備を始めましたが意外に手間取ります。参加父兄以外の見学者は別室でリモート見学です。サブアンテナは手動なので万が一に備えクラブ員が張り付きます。マスコミも7社が訪れ説明対応が大変でしたが、大いにPRできたと思っています。その後、最後の4回目となる交信練習を行い本番を待ちます。 予定の2分前から呼び始めたので、当初は返事がありませんが、予定時刻丁度にISS(マイクさん)から返事があり、まず安堵しました。15名全員が質問し、回答を得、無事に交信終了となりました。無線機からマイクさんの声ではなく「ザー」というノイズが聞こえた時には、無事終わったという安堵感と共に感動が訪れ、会場の皆さん全員が拍手で称えました。良かった。 今回の参加者は15名で、当初は4・5・6年生でしたが、見込みから1年遅れたため小学5・6年生と中学1年生となりました。ISSからの景色についての質問には、「一度来てみてください」と誘っていただきましたので、一人でもチャレンジできればいいなと思います。みんなは練習の間は気乗りしていなかったようですが、実際の交信を終えて、特別なことを行った、宇宙への興味が沸いた、不思議な感覚など、感動の感想を述べています。 ◆感想 筆者も同校卒業生なので2023年に創校150周年を迎えたことは嬉しいことですが、2025年度には隣接校と統合するため、同校は廃校となります。そのため今回の事業は最初で最後のビッグイベントとなり、非常に感慨深い経験となりました。 関係の皆様、本当にありがとうございました。
[レポート:JARL新湊クラブ会長 多賀一広 JA9NOF] | |||||||||||||||||||||