JAS-1b「ふじ2号」(FO-20)について(運用終了)



 アマチュア衛星「ふじ2号」(JAS-1b、FO-20)のミッションは、平成20年4月末をもって、一応の終了としました。
 なお、日照の状態などの要因で、ごくまれに送信動作が確認される場合があることから、衛星の無線局免許8J1JBSについては、当面のところ継続しています。
(平成20年10月現在)



JAS-1b/FO-20(ふじ2号)のPSKビーコン発射について(2005年10月3日)
 JE9PEL/1脇田さんから、JARL技術課にいただいたレポートによると、 JARLのアマチュア衛星2号機「ふじ2号」が、435.795MHzでPSKビーコン を発射していることが、9月18日15:14〜15:36(JST)のパスで受信確認 されました。
 脇田さんによれば、10月1日15:40〜16:05(JST)の太平洋岸仰角82度 のパスでも、ふじ2号のPSKビーコンを受信。TCA前後でかなり強く聞こえ、 ピークで435.792MHzだったとのことです。このときデコードの準備もし ていたそうですが、残念ながらデコードには至らなかったそうです。
 435.795MHzは本来CWビーコンの発射周波数ですが、「ふじ2号」では 衛星管制の都合により、PSKビーコンに切り替えができるように回路設計 してあります。
 「ふじ2号」は現在、JAモード(アナログモード)のトランスポンダー で運用が可能な状態ですが、CWビーコンの発射は停止状態となっていました。
 今回の、435.795MHzでのPSKビーコンの発射の原因は現在調査中ですが、 このところ活発となっていた太陽活動の影響により、宇宙放射線の影響など を受けて、ビーコンがデジタルモードに切り替わり、PSKビーコン が発射されているものと推測されます。
 なおPSKビーコンを受信、デコードに成功された方は、 JARL技術課まで レポートをお送りください。お待ちしております。
(TNX JE9PEL/1)

脇田さんが2005年9月18日15:14〜15:36(JST)のパスで受信したPSKビーコン



JAS-1b/FO-20(ふじ2号)の不具合発生について(1997年)
JAS-1b(ふじ2号)のCWテレメトリ信号に,1997年10月12日12時(JST)の日本上空通過時,3桁の数字が繰り返されるはずが3個の長音の繰り返しとなっているという異常が発見されました。この不具合は次の通過時からは回復していましたが13日15時20分の通過時に再び観測されました。現在はA0の送信が続いています。衛星のアナログ系中継モード動作は異常が無く,正常時のテレメトリ内容からは衛星の動作に異常は認められません。従って,直ちに衛星のミッションに影響することは無いと予想されますので,当面はアナログ系中継モードを継続します。衛星は既に打ち上げてから7年8ヶ月を経ておりますので,今後は監視を強化する予定です。アマチュア各位のレポートをお待ちします。
2000年8月頃からアナログ系の送信機が短時間,停止する現象を確認しております。停止する時間帯が日陰時や日陰明けであることから,衛星の蓄電池を保護するためのUVC機能が動作しているためと考えられます。太陽と衛星の間に地球が入り,衛星に太陽光があたらない日陰時に送信機が停止する現象が頻繁に発生すると予想されます。
情報をおもちの方は下記のところまでレポートをお送りください。お待ちしております。
注)*印:UVCとはUnder Voltage Controllerの略称をいう。

              【E-mail address】 lab@jarl.or.jp

1997年10月14日 00時35分 確認のテレメトリ音 151 KB (A0)
1997年10月14日 11時10分 確認のテレメトリ音 216 KB (異常キーイング)


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