(平成15年6月16日更新)
【 速 報 】
 6月16日 14時30分(JST) 周回番号33721で、アナログ系中継器をコマンドによりONにすることができました。


 現在、CWテレメトリーを解析中です。アナログ系中継器の利用制限はおこないませんが、テレメトリーの収集にご協力をお願いいたします。
 CWテレメトリーは、受信時間を明記して、テキストファイルで、lab@jarl.or.jpまでお送りくださいますよう、お願いいたします。
(JARL 衛星管制室 6月16日)




「ふじ3号」の現状とワッチのお願い
(JARL技術研究所 平成15年6月10日掲載)


 アマチュア衛星「ふじ3号」(FO-29)のアナログ系中継器が停止している模様です。JARL技研の管制室の観測によると、5月31日の受信確認レポートを最後に停止した状態が続いています。現在、原因については調査中ですが、次のことが考えられます。
     
  1. 電力収支が悪くUVC(バッテリーの下限電圧制御)が動作して送信を停止している可能性がある。

     考えられる原因
         
    1. 衛星の姿勢が悪い位置(太陽電池に太陽光が当たらない)で固定されている。
         
    2. 太陽電池の劣化により充電に必要な電力が確保できない
         
    3. UVC回路の誤動作
         
    4. バッテリーの劣化により充電できない。(充電するとすぐに端子電圧が上がり、PCU(充電制御回路)が充電完了と判断し充電を終了する)
         
    5. PCUの不具合により充電がおこなわれていない。
         
  2. 太陽活動による半導体のラッチアップ

      考えられる原因

     5月31日に太陽活動が活発な状態になりました。衛星に不具合が発止した日が合致するため、太陽活動の影響により半導体が誤動作したことが考えられます。


 6月2日に「ふじ3号」の信号を確認したという海外のアマチュア局からの情報もありますが、これはまだ1局からの情報であること、2日以降に信号が全く確認できないことなどから誤報の可能性もあります。6月10日現在、停止の原因は太陽活動による可能性が高いと思われますので、管制局では衛星を復旧させるためのコマンド計画の立案と運用管制の整備をおこなっています。  6月14日・15日〜20日ごろまでにかけて、コマンドを送信して復旧を試みる予定です。





 衛星通信に対応が可能なアマチュア局のみなさんへのお願い!


 「ふじ3号」の可視時間帯に435.795MHzのCWビーコン周波数と435.91MHzのデジタル系周波数の受信をお願いいたします。衛星の信号が確認できましたら日時などのデータと内容を次まで連絡をお願いいたします。(WAVファイルやMP3ファイルを添付していただくと助かります)lab@jarl.or.jp

 また、CWテレメトリーが停止していても、中継器は動作していることも考えられますので、アナログ系中継器のループテストも、できましたら、お願いいたします。


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