June 2012 NEWS TOPICS INFORMATION


沖縄総合通信事務所が平成24年7月1日から新所在地に移転

 総務省沖縄総合通信事務所が平成24年7月1日から、新所在地に移転と なります。沖縄総合通信事務所管内で、7月1日以降に申請書等を提出 される方はご注意ください。

 なお、移転に伴う郵便番号や電話番号、FAX番号の変更はありません。

●平成24年6月30日までの所在地
〒900-8795 沖縄県那覇市東町26-29-4F

●平成24年7月1日からの所在地
〒900-8795 沖縄県那覇市旭町1−9 カフーナ旭橋B-1街区 5F

(6月25日)


「詳細」


リチャード L.ボールドウィン氏(W1RU)がサイレントキー

 国際アマチュア無線連合(IARU)名誉会長であり、JARLの名誉会員でもあるリチャード L.ボールドウィン 氏(W1RU)が、6月21日の朝逝去されました。享年92歳。

 ボールドウィン氏は、アメリカの連盟ARRLのゼネラルマネージャー、IARUの 会長を務め、1979年のWARC会議の際はARRL副事務局長として携わり、10/18/24 MHz帯の獲得を強く推進するほか、世界のアマチュア無線分野において、 数々の目標を実現する礎を築いてきました。

 また、ボールドウィン氏が日本のアマチュア無線界に与えた功績は大きく、 戦後の日本のアマチュア無線再開に際して、JARLのIARU復帰に関する活動を 支援し、その後のJARLの国際的な活動に強い支援を惜しみませんでした。

 親日家であるボールドウィン氏は、アマチュア無線再開30周年記念式典 (1982年)、JARL創立75周年、アマチュア無線再開50周年記念式典(2002年、上の写真) などの祝賀行事のほか、ハムフェアなどにも来日され、日本のアマチュア無線家の方々とのより深い親交につとめました。

 ボールドウィン氏のご冥福を心よりお祈りします。

(6月25日)



「アマチュア無線におけるデジタル通信を利用した広域支援通信システム」の披露式典開催される

 平成24年6月15日(金)、和歌山市の日本赤十字社和歌山県支部において、 仁坂 吉伸 和歌山県知事臨席のもと「アマチュア無線におけるデジタル 通信を利用した広域支援システム」の披露式典が開催されました。

 この「アマチュア無線におけるデジタル通信を利用した広域支援システム」 は、JARLが開発した、「音声通信」「データ通信」のデジタル方式・D-STAR を利用したもので、紀伊半島の海岸沿いのほぼ全域をカバーするとともに AC電源寸断時のバックアップ電源を装備し、災害発生時の情報連絡・通信確保 にアマチュア無線が貢献するものと思われます。

 披露式典では、主催者代表として 長谷川良彦JARL関西地方本部長(JA3HXJ) から開会の挨拶があり(写真上左)、続いて来賓の仁坂 吉伸 和歌山県知事(写真上右)および 井口 悦治 日本赤十字社和歌山県支部事務局長からご挨拶をいただきました。

 その後、JARL次世代通信委員会の委員であり、D-STARの開発に協力をいただ いた、桜井紀佳 アイコム(株)ならやま研究所長からD-STARシステムの概要に ついて説明があり、その後、音声(DV)によりトルコ共和国、オーストラリアや ドイツとの記念交信のほか、和歌山港・九度山町との画像(DD)による通信、 改めて音声(DV)によりJARL本部のJA1RL、CQ出版(株)ハムクラブJA1YCQとの記念 交信もおこなわれました(写真右はJARL事務局内JA1RLで記念交信をする日野岳JARL専務理事)。

 披露式には、多くの報道機関が取材にきており、東日本大災害でアマチュア 無線が情報収集などに貢献したことから、アマチュア無線への関心の高さを表 していました。

(6月18日)



平成23年度末(平成24年3月31日現在)の、各級アマチュア無線技士従事者免許数

 総務省は、平成23年度末(平成24年3月31日現在)の、各級アマチュア無線技士従事者免許数を発表しています。
 電気通信術の実技試験の廃止の効果か、2アマの資格取得者数に増加傾向が見られるようです。

 14年度15年度16年度17年度18年度19年度20年度21年度22年度23年度
第一級22,59422,81723,05023,69724,68525,427 26,065 26,683 27,418 28,147
第二級72,85473,08873,28173,70574,14774,462 74,846 75,229 75,600 76,167
第三級147,923148,722149,404156,415169,149180,033 188,545 195,122 201,371 208,322
第四級2,894,5222,909,1622,924,0652,938,9272,956,7322,974,569 2,989,532 3,002,920 3,015,320 3,027,802
小計3,137,8933,153,7893,169,8003,192,7443,224,7133,254,491 3,278,988 3,299,954 3,319,709 3,340,438

(6月13日)


「詳細」


平成23年度末(平成24年3月31日)現在のアマチュア無線局数

 総務省の発表によると、平成23年度末(平成24年3月31日)現在の アマチュア無線局数は、次のとおりです。

北海道 東北 関東 信越 北陸 東海
39,965 43,266 123,438 18,572 11,945 60,562
近畿 中国 四国 九州 沖縄 総数
53,725 29,922 19,693 39,167 2,522 442,777

(6月13日)


「詳細」


河内長野市立東中学校の生徒たちが国際宇宙ステーションと交信成功
 (突然の停電!チームワークで絆いだ宇宙への夢)

   2012年6月6日 大阪府河内長野市立東中学校においてARISSスクールコンタクトが実施され、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の、アンドレ・カイパース宇宙飛行士(PI9ISS)と生徒たちのARISSスクールコンタクトが成功しました。

 今回のARISSスクールコンタクトは学校の近くに在住のJO3XRH 濱田さんが、学校長にARISSスクールコンタクトの開催を持ちかけ、関西ARISSプロジェクトチームがサポートをおこなうという形で進められました。

アンテナ設営中

 開催日当日、午前10時に会場となる河内長野市立東中学校に関西ARISSプロジェクトチームのメンバーが集まり、会場となる図書館での音響設営と屋上でのアンテナ設営が始まりました。屋上に上がると、丘陵地に位置する最高のロケーションが広がっています。屋上からは遠く大阪中心地のビル群もよく見え、学校周辺の住宅街にはアマチュア無線家のタワーが何本も見えます。ISSとの交信パスには全く問題はなく、無線をするには最高のロケーションです。

 また、当日は「金星の太陽面通過」があり、次回ARISS開催を計画している和歌山大学のメンバーが太陽の観測機器を持ち込んでいて、世紀の天体ショーを観察しながらの設営となりました。
金星の太陽面通過  クロスアンテナそしてルーフタワーと現地で一から組み立てるアンテナ設営ですが、いつものメンバーのチームワークで昼過ぎにはSWRの特性も完璧なISSを追尾するアンテナシステムが完成しました。屋上のアンテナ設営が終えた頃には、ほぼ会場の設営も完了しており、ハード的な準備はほぼ完成しました。

 今回コンタクトに挑戦したのは13名の中学3年生。授業やクラブ活動があり、午後からはじめて私達スタッフと会いましたが、緊張もすぐにほぐれ、これからはじまる宇宙飛行士との交信にワクワクしている様子でした。
 まずはJR3QHQ田中さん(JARL大阪支部長)から、ARISSの概要と屋外で使用するアンテナのレクチャーがはじまりました。また、近畿総合通信局のDEURAS-M(不法無線局探索車)の来校もあり、重要な無線通信など日常の暮らしを支える電波を監視や、これからはじまるコンタクトの監視もおこなうという説明を聞き、このイベントが多くの人達に支えられていることを感じていました。

突然の停電にあわてるSTAFF

 今回のコントロールオペレーターは、フランス生まれで京都市在住のJO3XPHプロブォ・パスカルさんが担当し、外国人コントロールオペレーターとしては初となりました。

 交信前のリハーサルや式典も順調に進み、交信予定時間のAOS(見え始め)の30秒ほど前からNA1SSをコールしはじめました、 今回使用するコールサインは8N3KN(=河内長野市)です。ISSのアンドレ宇宙飛行士からコールバックがあったまさにその瞬間、 会場の照明を残しすべての電源が落ちるという悪夢のような緊急事態が発生しました。

 バックアップとして準備しているリグも含めて全てがダウン。ざわめきたつ会場と動揺する生徒たち。
 約10分間しか交信する時間がないという中、時間だけが刻一刻と流れます。

 急いで唯一落ちなかった照明のラインをコンタクトする機材の電源に優先しNA1SSを再コール。しかし、ISS側では混信だと思ったようで、バックアップチャンネルへのQSY指示がでています。すぐに指定されたチャンネルにチェンジするもタイミングが噛み合わず交信ができません。やっと正常にコンタクトできましたがAOSからすでに5分ほど経過しています。

暗闇ではじめるスクールコンタクト

 すぐにコントロールオペレーターのパスカルさんから生徒たちにマイクが渡され、質問が開始されましたが残りの時間では全員の質問が出来ないという新たな心配事が…。
 また通常コンピューターによるアンテナの自動追尾がおこなわれるのですが、停電で大きく状況が異なりアンテナの追尾も手動操作で大慌てな追尾がおこなわれていました。

 停電の原因もはっきりしておらず再び停電するのではという、いつもと違った緊張感が流れる中、生徒たちの質問は1問ずつそして確実に進んで行きました。
 リハーサルとは全く違った生徒たちのテキパキとした交信と、簡潔な回答で最後の友達まで質問ができるように配慮してくれているアンドレ宇宙飛行士。

 400km上空の宇宙ステーションと地上の中学生たちがチームワークで絆がれた瞬間でした。気がつけば20問目の最後の質問、LOS(見え終わり)まで回答ははっきりと聞こえ、アンドレ宇宙飛行士のシグナルが静かにノイズの中に消えて行きました。

 無事にコンタクト終了が告げられると、20問全員の質問が無事にできたという歓喜と安堵感で、会場は大きな拍手が沸き立ちました。式典終了後も停電は復旧せず、薄暗い中での撤収となりましたが、子供たちは、あの金色に輝く国際宇宙ステーションの宇宙飛行士と直接交信したんだと目を輝かせていました。

(レポート:関西ARISSプロジェクトチームJL3JRY屋田純喜さん)

(6月8日)



第62回「電波の日・情報通信月間」記念式典。各地でアマチュア無線家が受賞

 平成24年6月1日、各地で開催された「電波の日・情報通信月間」記念式典に おいて、多くのアマチュア無線家の方々が多大な貢献をされたとして、各地の 総合通信局長表彰を受けましたので、表彰の概要についてご紹介いたします。

 なお、ここに紹介している方々のほかにも、今回の表彰では構成メンバー中に アマチュア無線家が数多く見られる、神奈川県、三重県、佐賀県の各県の 電波適正利用推進員協議会関係者が団体表彰、個人表彰を受けています。

●JA2ANM宇野 孝さん
(個人表彰、写真左)

 一般社団法人日本アマチュア無線連盟東海地方本部監査長として、卓越した 指導力と豊富な経験をもって監査指導委員会を取りまとめるとともに、不法・ 違法無線局に関する情報収集をおこない電波監視業務に協力するなど、電波 利用環境の維持改善に多大な貢献をされた。

●JARL三重県支部
(団体表彰、写真右:JR2MHV冨岡 巧三重県支部長)

 平成23年9月の台風12号による集中豪雨で住民が孤立した三重県紀宝町及び 熊野市において、アマチュア無線局を運用していち早く住民の安否情報や被害 状況を関係機関に伝えるなど、被災地における各種救援活動の支援に多大な貢献 をされた。

●JA3DKW永井暉久さん
(個人表彰、写真右)

 長年にわたり、兵庫県電波適正利用推進員協議会会長として積極的な周知・ 啓発活動等に努め、地域の電波に関するリテラシーの向上に多大な貢献をされた。

●JH9FEH高村浩之さん(個人表彰)

 総務省が取り組んでいる無線局免許手続等の電子申請の普及促進の主旨を理 解され、電子申請システムの存在と有効性を北陸地域内外に向けて積極的に周 知をおこなうなど、電波の利用促進に多大の貢献をされた。

●JA9IAI北島正治さん(個人表彰)

 多年にわたり電波適正利用推進員として、電波の利用に関する相談や周知啓 発など、地域の活動に積極的に取り組まれ、北陸の電波の適正利用の推進に多 大の貢献をされた。

【参考】

(6月4日)



   
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