■南極リポート(第7回) 『コンディション回復?』

 1日ごとに日の出から日没までの時間が長くなり、各調査も準備から本調査へと移っています。 飛行機も飛ぶようになり通信量も極夜前とは比べ物にならないくらい増えました。オーロラは相変わらず出ますが、皆翌日の仕事のことを考えて早めに寝てしまうようです。

 8月に入りコンディションは回復し、交信局数も増えましたが「59さよなら」ではあまり魅力を感じないのか、運用はやっぱり私1人です。44次隊がよく運用していたWARCバンドを運用してみましたが、10MHz帯はノイズが多く、24MHz帯はほとんど聞こえずで18MHz帯が何とか、なのですがバンド中に不思議なノイズがでていて周波数の設定に苦労しています。
 ところで、なぜか北アメリカとの交信ができなかったのですが、27日に14MHzでやっと交信することができ、45次隊でもWAC達成です。もっと早くに達成できていないといけないような気もするのですが。何せアマチュア無線を運用するのは約20年ぶり、当時の自宅は団地で、HFにでるべくアルミパイプを買ってきて21MHzのスクエアローアンテナを組んでベランダに上げ、海外との交信なんぞほんの数局(でも感激しました)、ましてやパイルなんて参加したこともないこの私が運用しているのですから、こんな物でしょうか。
 そういえば8J1RLと交信したこともないのですが、コンディションの良い時にはQRPの局とも交信できているのですから、もっとちゃんとワッチしていれば交信できたかもしれません。7月下旬から野外に出かける機会が多くなり、ログを入力する時間がなかなかとれず、やっと打ち終わりました。といっても交信局数は多くはないのですが・・・。
(第45次日本南極地域観測隊通信担当 藤本 2004/09/10)
 

▲生物隊員による撮影、アザラシ

協力:国立極地研究所